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【剣道部】鹿屋体大に敗れベスト4 さらなる飛躍を誓う/全日本学生優勝大会

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大将戦を応援する選手たち。チーム一丸となって臨んだ


1029 第65回全日本学生剣道優勝大会(日本武道館

▼結果

明大――ベスト4

 

悲願達成とはならなかった。日本武道館で行われた全日本学生優勝大会。1、2回戦を危なげなく通過した明大は3回戦で関東の強豪・日体大と対戦する。苦戦を強いられるがルーキー梶谷彪雅(政経1=九州学院)の活躍により辛くも勝利。勢いに乗ったチームは続く試合でも勝ち星を挙げ、ベスト4に進出する。迎えた準決勝の鹿体大戦では互いに1勝を挙げた後の大将戦で山田凌平(政経3=九州学院)が敗れてしまいチームも敗退。全日本王者の栄冠は来年以降に持ち越しとなった。

 

悲願達成とはならなかった。日本武道館で行われた全日本学生優勝大会。1、2回戦を危なげなく通過した明大は3回戦で関東の強豪・日体大と対戦する。苦戦を強いられるがルーキー梶谷彪雅(政経1=九州学院)の活躍により辛くも勝利。勢いに乗ったチームは続く試合でも勝ち星を挙げ、ベスト4に進出する。迎えた準決勝の鹿体大戦では互いに1勝を挙げた後の大将戦で山田凌平(政経3=九州学院)が敗れてしまいチームも敗退。全日本王者の栄冠は来年以降に持ち越しとなった。

 

強豪たるゆえんを見せた。1回戦は相手に1勝も許さず。「気持ちで勝てた」(津田祐輝・商4=高輪)と初戦から2本勝ちを連発。普段は立ち上がりに苦戦するチームだが、序盤から攻めにフォーカスする意識を持ち勝ち進んでいった。関東学生優勝大会準決勝で中大に挙げた勝利による自信。そして決勝で筑波大に敗れた悔しさがチームの勢いに火を付けた。試合は準決勝で敗れたものの大会を通して一度も2本負けを許さず。1本の差が勝敗を左右する団体戦において「後ろにつなげようという意思があった」(槌田祐勢・政経2=九州学院)と一丸となりチームの勝利を引き寄せた。関東インカレからの成長点は明確に表れた。今大会を最後に4年生は引退となるが、山田凌、千田海(商3=仙台育英)ら主戦力が残り、来季もチームが飛躍することは間違いない。「確実に来年は優勝できる」(漆島伊織主将・政経4=九州学院)。4年生からの思いを受け継ぎ、チームは再スタートを切った。

 

 王者が新たな進化を見せた。チームの絶対的大将・山田凌は今回の試合に挑むにあたりプレースタイルを変更。これまでの“待ち”の剣道ではなく、技数を増やし“攻め”の剣道を体現。定められた5分という制限時間の中でいかに勝ち切るかということにこだわった。そして「個人優勝の時よりもしっくりきている」(山田凌)「入学してから一番良かった」(大塚武男監督)と自他ともに新たなプレースタイルに確かな自信をのぞかせている。準決勝では相メンで競り負け、悔しさをのぞかせたが「今まで以上にやらなければいけない」と、すでに前を向いていた。怪物が新たな成長をつかむか。ラストイヤーに臨む山田凌の今後から目が離せない。

 

 敗戦から得られたものは大きい。日体大や鹿屋体大といった強豪に互角の試合運びを演じた。昨年はベスト16止まりだった団体戦で今回はベスト4。年々着実に力は付いてきている。今回の試合に挑むにあたり例年より厳しい稽古、鍛錬を重ねてきた。一戦必勝の攻め続ける試合を貫いてゆく。「来年はあそこの舞台に立って優勝したい」(槌田)。夢の決勝へ。20年ぶりの全日本インカレ優勝に向けた挑戦が始まった。

 

[清水康佑]

 

試合後のコメント

大塚監督

「体育系の大学は稽古量が多く、そういう点では明治は総合大学なので、どうしても練習時間が少ないです。なので、質を上げていかなければなりません。これから工夫していこうと思っています。みんな力は持っていますのでね。日本一は近いと思います。最近はかなりハードな練習をやっています。彼らはやる気があるので、どんなにハードなやつをやっても付いてくるのでこちらもヒートアップして。無理はさせられないんですけど、日本一になってほしいのでより厳しい試練といったものを課していかなければならないので。(大将・山田凌について)試合前の練習を見ていたら『これはいいな』と思いました。入学してから一番よかったんじゃないですかね。またこれで強くなるんじゃないかなと思います。(来年も今とほぼ同じチームで臨めるが)来年が楽しみですね。今年もほんとに優勝を狙えるチームだったんですけど、まだもうちょっと足りないなと思うのでさらに頑張ろうと思います。4年生は本当にお疲れ様と言いたいです。優勝に等しい3位だったかなと思います。(今後は)一本一本、毎日毎日の繰り返しだと思うので、この悔しさを忘れず、学生の自主性を引っ張り出して、どんどん上にいってほしいと思います」

漆島主将

「みんな最初から調子良くて、絶対優勝できるだろうという感覚がありました。こういうふうに常に入賞できるようになったというのは、確実に力がついてきたんだろうなと実感しています。(主将としての1年間)下の学年が強かったので、最初は戸惑いがありました。自分もメンバーに入りたくてやっていたので、実際出たかったというのはあるんですけど、こういう結果が出せてベストだと思っています。(今大会で引退となるが)社会人になって剣道が中心じゃなくなる生活になるので、そこはしょうがないんですけど、これまでお世話になった先輩方や先生方に失礼がないように。これからも剣道を続けて、両親や先生方に恩返しをしていきたいと思います。(明大での4年間は)入ってすぐは結果が出ていなくて『明治に入って、だめだったのかな』と思うこともあったんですけど、今回優勝はできなかったですけど、明治に来てよかったなと思いました。(後輩に向けて)確実に来年は優勝できると思っているので。これからまだ自分も練習に参加して、鍛えてもらいつつ、鍛えつつ後輩たちを応援していきたいと思います」

古閑彰彦(商4=九州学院

「3位という結果で悔しいという思いが大きいんです。それほど練習していなかったら3位に満足していたと思うんですけど、そこで満足しきれなかったのはやっぱり力があってさらには力がもう少し必要だったなと思います。(今大会で引退となるが)やっぱりさみしいですね。もう少しやりたいという思いはあります。今日が最後というのは重々分かっていたんですけど。でもこういった形で最後チームに加わることができて大学での剣道人生としては満足かなと思います。この1年間、自分たちが上級生になって、下級生たちが真摯(しんし)に付いてきくれたので、今回も部全体で喜びをかみしめることができましたし、自分たちがやってきたことは間違っていなかったのかなということも感じました。(後輩に向けて)自分たちができなかったこともあると思うので、それを一番近くで見てきたのが選手たちだと思うので、そこで中心となって今後部全体を盛り上げてこれ以上の結果を出せるよう、後悔なく頑張ってほしいです」

津田

「チーム力があったので3位という結果になりましたが本当に良かったなと思います。個人としては最初の方は勝てたんですけど、最後は引き分けに終わってしまったのでそういうところを取り切れるようにしないといけないと思います。関東インカレが終わり今回の試合は前に出ることを意識してやりました。全日本でラストなので優勝を目指す気持ちで練習を重ねました。でも、3位だったのでまた一から練習し直しですね。1、2回戦は気持ちで勝てたので収穫かなと思います。(日体大戦は)相手が上段だったのでなんとか勝ち切って後ろに回すというイメージでやりました。1回戦目から体が動けていたので良かったと思います。(鹿屋体大戦は)相手も強いのでここからも気持ちの勝負かなという感じでしたけど最後は向こうが勝利を手にしてしまいました。うまく攻めに転じられませんでした。これまで一本一本を大切にする思いでやってきました。その結果が3位だったのでもう少し頑張れば優勝できると思います。(後輩に向けて)このままの練習を継続してもらって来年は優勝してもらいたいです」

千田

「優勝を狙っていたので悔しいです。動きは悪くなかったんですけど最後の試合も引き分けに終わってしまって悔しいです。今回はみんな負けが少なかったので後ろに回せました。チームワークも良かったと思います。ただチームとして一本を取り切る力が足りなかったなと思います。(個人としては)相手の動きが見えていたので相手に対応した技とか飛び込み技も決められたので良かったです。反省点としては決め切る力が足りなかったと思います。今日の試合は攻めを意識したので自分から打ちにいくことはできたかなと思います。体も動けていました。(鹿屋体大戦は)強いのは分かっていたので、自分の剣道をやろうかなと思っていました。自分が決めて後ろ回せればなと思っていたんですけど、取り切れなかったです。そこがやっぱり今後の課題かなと思います。一回一回の練習を全力でやるというところと、練習するだけではなく考えてやること後は自主練習。そこをもっとやっていきたいなと思います。来年こそは決勝に立ってやろうと思いました。(来季に向けて)今年良かったチームワークを来年も続けられるようにしたいです。一人一人が取れる選手になっていくことが大事かなと思います」

山田将也(商3=育英)

「優勝できるメンバーだと思っていたので、3位に入ったことは嬉しいんですけど、やっぱり悔しい気持ちの方が強いです。(チームの調子は)みんな調子が良かったので、自分は先鋒(せんぽう)だったんですけど、やりやすかったです。調子が悪い人がいたら『こいつがいるから頑張んないとな』とか思うんですが、今日は全員がよかったので『大丈夫だ』と、安心してできました。ほんとにやりやすかったです。(関東インカレ後のチームは)全日本で優勝しようという気持ちがみんなにあって、一本一本しっかり打てていたのでよかったです。(4年生のいる最後の大会だったが)今の4年生は明るい人たちばかりで、やっていて稽古からも楽しかったというのが大きかったので、4年生のおかげでこの1年充実していました。(来年に向けて)自分はまた来年も(オーダーが)前の方だと思うんですが、後ろの選手に頼りすぎずに。できるだけ楽な状態で後ろに回せるように自分ももっと決定力を付けられるようにしていきたいと思います。来年こそは日本一になれるように、今からチーム力も付けて、頑張っていきたいと思います」

山田凌

「今日は動きが良くて、調子もよかったので、すごい体が動く感じがしました。今日は自信があったのかなと思います。去年、個人で優勝した時よりもしっくり来ていたかなと思います。先週、全日本の合宿に参加させていただいて、そこで自分のスイッチが入ったのか分からないですけど、そこからずっと上がった感じでこの試合にこれました。今までは技を打たないで5分間で決めようとしていたので、それを自分から技を出して5分で勝負をつけるというスタイルに変えてみたんですけど、それが合っていたのかなと思います。(優勝も目前だったが)みんなが信頼して必死に回してくれたのに、駄目だったというのがほんとに悔しいです。(他の6人の選手も好調だったが)1回戦目からすごい状況できて、なにか怖いなという感じもあったんですけど、すごくいい流れできていて。さらに日本体育大学に1-0で勝って、そこでまたギアが上がっていけたのかなと思います。(来年はラストイヤー)今まで以上にやらなければいけないというのは分かったことですし、1位と2位では全然価値も違うと思うので。今の4年生から徐々に良くなってきて『今年狙える』と言われていてこの結果だったので、もっと頑張ってやっていく必要があると思います。団体、個人ともに来年は狙っていくのが目標です」

槌田

「チームワークが良くて後ろにつなげようという気持ちがみんなありました。自分で取れるところはしっかり取る意識を持っていていいチームだなと思います。個人としては最初が悪かったんですけど、最後はしっかり取れて良かったです。タイで回すのと取られたまま回すのとでは違うのでしっかり後ろにタイで回すことを意識しました。決勝戦の代表戦を見ていても勝つ人は自分から先に仕掛けているので、そういうところもまだ足りない点だなと思います。(試合前の調子)1週間くらい前から調子が良くなかったです。鹿屋体大との試合前でも調子は上がらず頭に血が上ってばっかりだったので、顔を洗ったりしてリフレッシュした気持ちで臨みました。最後に取り切れた要因だと思います。負けたら取り返すという思いでした。今後は自分でどうすれば良いのかを考えてやれば良いと思います。ただ言われるだけではなくて自分から率先してやれば良い感じに伸びていくと思います。(決勝を見て)来年はあそこの舞台に立って優勝したいなと思いました。メンバーも来年はあまり大きくは変わらないので関東も全日本も優勝できればなと思います」

山本雅人(政経2=嶺拓瑞浪

「(自身は無敗で終えたが)たしかに無敗だったんですけど、日本体育大学の試合と、最後の鹿屋体育大学の試合で、自分が1本取り切れなくて後ろに回してしまったというのは悔しいところがありますし、まだまだ力不足だったなというのは感じます。(昨年は3回戦敗退で、今年はベスト4)今年のチームは優勝しか狙っていなかったので、去年の結果というよりも、悔しいところがあります。(今後の稽古では)普段から、どこよりも稽古をやっているという自信と、それ以上にやっていかなければならないですし、今回も4年生や先輩方が筑波だったり、鹿屋だったり、そういう大学に負けないように練習をきつくしたり。そういうふうにつらいことをどの大学よりもやっていかなければいけないなと感じます。チームも関東の時よりもみんな勢いがあったかなと思います。関東で決勝で負けてみんなが悔しい思いを持って普段以上に取り組んだのが今日みたいな勢いにつながったのかなと思います。(来年に向けて)今回のチームは選手の中で4年生が1人というチームなんですけど、それに甘んじず来年もまた一からチームとして創りあげて、今度こそ優勝できるように頑張ります」

梶谷

「素晴らしい先輩に囲まれた中での試合だったんですけど、最後勝って回すことができませんでした。最低でも引き分けで回すべきでした。勝負の厳しさだったり1本に対する執念だったりを考えて今後につなげていきたいというのが一番です。(チームは)大事なところで取られないし、しっかり取ってくるのでチームワークが素晴らしいと思います。(個人は)大事なところでほしがってしまうところがあって1本に対する執念が足りなかったところが自分の欠点だと思います。(日体大戦は)あそこで1本取れたというのが、嬉しいです。(攻めの意識は)自分自身は今まで勢いだけでやっていたのを自分の中で変えてもっと考えてやろうと思いました。いろいろ研究したので多少は落ち着いている部分もあったし、少し変化というのも感じてはいます。(決勝戦を見て)理にかなっていると思います。無駄なところがないし、厳しい場面でも勝っていくというのが本当の強さだと思うのでそういうところを真似たいなと思いました。来年はまた良い後輩も入ってくると思うし、先輩たちもいらっしゃるので引き続き先輩たちを追いかけて優勝を目指して頑張りたいと思います」